20~30年使ってきたトイレをリフォームする方も、ショッピングモールや医療施設などで、最近のトイレはちょっと違うなとお気づきかもしれません。でも、「少し詳しく知っていれば、もっと改良されたタイプのトイレが同じ価格で買えたはずだったのに…」とあとで後悔する可能性もあります。

メーカーも業者も、古い在庫は効率よく処分したいもの。買い手もそれを承知で交渉して合意したなら話は別ですが、見積書を吟味するときに十分な情報が手元になければ、値段以外の何を比較すればいいのかもわかりません。

このページでは知ってるようで案外知らない最近のトイレのあれこれをまとめてみました。

見積書チェックの前に知っておいたほうがいいこと

 

 

20年前のトイレと比べると、いま売られているトイレはデザインだけでなく、洗浄能力や汚れにくさなど、大きな進歩がみられます。

いまは、メーカー希望小売価格10万円前後、もしくは、キャンペーン価格や量販店の格安価格が4万円以下ぐらいの最安値モデルでも、

  • 掃除のしやすいフチなしトイレで、
  • 5リットル以下の水で洗浄できる節水型トイレが主流です。

組み合わせ便器は便座を加算した金額で比較する

TOTOピュアレスト、LIXILアメージュに代表される従来からのトイレは「組み合わせ便器」のトイレと呼ばれます。タンクとは一体なのに、便座が「組み合わせ」(=別購入)なのです。そしてPanasonicアラウーノVのように、タンクレスでも便座が別購入できるものは組み合わせ便器のトイレとなります。

ウォシュレットをはじめとする洗浄便座が普及するまでは、トイレに便座とフタ(便フタ)がついているのは当たり前でしたが、今では含まれているかどうかを確認しなければいけません。

「組み合わせ便器」なら、こんなふうにフタのない写真があれば分かりやすいのですが…、

   

カタログやWeb上の写真は見栄えのためにたいてい便座と便フタを載せた状態で表示されています。「組み合わせ」便器と書かれていれば、便座は別購入です。便座もカタログ価格から最低2~3割は値引きされると考えて計算してください。

 

なお、洗浄便座というのは「温水洗浄機能のついた暖房便座」のことで、「暖房便座」としか書かれていなければ、洗浄機能がないのがふつうです。

洗浄機能が不要な人には「お求めやすい」カタログ価格2万5千円ぐらいの暖房便座を勧めている場合があります。文字通り、温めることができる便座と便フタだけで、トイレ洗浄機能は付いていません。

暖房便座もホームセンターやネットのほうが安い場合が多く、暖房もなしの普通便座に便座シートを自分でつけるだけでいいと思う人は送料込みで4千円以下で購入できます。

ちなみに、時々勘違いされるのですが、洗浄便座が行う「洗浄」というのは、おしり洗浄ビデ、あるいはノズル洗浄、最近では便器内のシャワー洗浄などのこと。タンクや便器がリットル単位の水で行うトイレ洗浄(大洗浄・小洗浄)とは別の話になります。

(便座)一体型トイレは便座とタンクが一体

組み合わせ便器では、別買いする便座以外のタンクと便器はセット価格ですが、一体型トイレの場合は、便座とタンクがセットで「機能部」(主に樹脂製)と呼ばれ、便器(陶器)とは区別されています。

便座を交換したいときのことを考えればわかりやすですが、こうなります。

TOTOのGGGG-800、LIXILのアメージュZ/ZAシャワートイレアステオプレアスなどですが、洗浄便座が壊れただけでもタンクごと替えなければなりません。でも、もしタンクの機能が進化したときに、便器据え置きのまま機能部だけ取り替えられるとも考えられます。

※”アメージュZ便器”と表示されていれば組み合わせ便器であり一体型ではありません。

大洗浄5リットル以下をめざそう

現在ベーシックタイプのTOTOピュアレストやLIXILアメージュでも、最新モデルは大洗浄でも5リットル以下の水しか使いません。(アラウーノの最安モデル、ニュー・アラウーノVでは5.7L洗浄。)マンションタイプでは6リットル洗浄が限界のときもありますが、それでも数年前のモデルは節水型でも8リットル洗浄です。
LIXILサティスでは、大洗浄4リットル以下を実現しており、今後さらに節水率が高くなると予想されます。

そしてこれら最新の洗浄力のトイレはすでに、一般的な値引き価格で普及しつつあります

いまトイレリフォームを考えるご家庭では、2001年頃まで製造されていた13リットルや10リットル洗浄、あるいはもうちょっと新しい8リットル洗浄をお使いかと思いますが、できれば5リットル以下をめざしてください。

TOTOINAXの場合、洗浄水量はこちらでチェックできます。
2011年版 TOTO商品検索ハンドブック 〔大便器(床排水)編(壁排水)編
2009年版 INAX商品検索ハンドブック 〔大便器編〕

4人家族の場合、大洗浄13リットルから4.8リットル(小洗浄3.8リットル)に変わると、年間で1万4千円ぐらい水道代が節約できるといいます。

すでに8リットル洗浄だった場合、あるいは一人暮らしで外出時間が長い生活なら、月に数百円程度の節水かもしれません。

でも、節水というのは金額の問題ではありません。
災害時の断水経験者なら痛感されたのではないかと思いますが、地震の多い国では生活用水の必要量が1リットルでも少ないことはとても重要ですし、日頃の安心感にも繋がります。

2006年以降に製造されているトイレはすでに大洗浄6リットルが主流で、2010年以降は4.8リットルも多くなっていますが、未だに集合住宅用などで在庫がある8L洗浄トイレが「節水型トイレ」と称してで売られています

そして、同じブランドで数千円の差で売られているトイレが6リットル洗浄や5リットル洗浄以下だったことにあとで気づいたりします。

集合住宅のオーナーさんならともかく、自分が使うトイレはできれば最低でも大洗浄5リットル以下を選びたいものです。

“タンクレス+手洗い”より割安なシステムトイレ

タンクレストイレが普及しつつあります。タンクをなくして水流の流れを工夫して洗浄するトイレで、その分、狭い個室が広く見えて、レイアウトに幅がでます。続けて使用する時でも水が溜まるまで待つ必要がありません。

ただし、タンクレストイレは0.05MPa最低水圧が必要ですが(アラウーノS IIでは0.07MPa必要)、マンションの2階は50%の確率で水圧が足りません。給水タンクが屋上にある場合などを除き、3階以上はまず設置不可能です。

手洗いがないので、別途、手洗いを設置する必要が出てきます。

タンクレストイレで奥行きが節約できた分、座ったときの前方壁際に手洗い器を設置できることが理想ですが、便器後方にしかスペースがない場合もあります。

トイレの脇の広さにもよりますが、そうなると、一般的なタンク上の手洗い器よりも、不自然に体をねじって手を洗う必要があるので注意が必要です。

十分なスペースがあるなら、トイレをタンクレスに見せながら、手洗いも簡単に取り付けられるのが、TOTOレストパルやLIXILリフォレなどのシステムトイレです。タンクを隠すキャビネットには、消耗品など他のものも収納でき、トイレ用給排水管から管を延ばして壁工事なしで手洗いを設置することができます。

またトイレ側面に紙巻き器のついたトイレ専用カウンターを取り付けても同様に手洗い器設置が可能です。システムトイレよりもオシャレに見せる工夫がしやすいかもしれません。

 

 

内装はできるだけ便器取り替え工事とセットにする

旧便器を撤去して、新便器を設置する前が床や壁、天井の貼り替えは一番行いやすく、その分、割安料金で発注できます。床のクッションフロア程度なら、工事費込みで1万円以内で済む場合もあります。

内装にこだわりたい場合、床、壁、天井だけでなく、手洗い器やペーパーホルダー、タオル掛けなどでも、トイレメーカーのカタログだけでも豊富なバリエーションが揃っています。

輸入壁紙などを使いたい場合は、ネット検索でみつけたものを取り寄せて、工事で使ってもらえるか見積り依頼の段階でたずねてみましょう。

 

リフォーム業者から見積りを取り寄せる前に、上記のようなことをざっと頭に入れておけば、比較したり判断するときに役立つかもしれません。

 

次は3大トイレメーカーのトイレの価格と仕様の情報です。

>>>TOTO、LIXIL、Panasonicトイレのタイプ別カタログ価格の一覧

 

資料請求サイトで地元の業者から複数の見積書を取り寄せる

見積書を取り寄せるときは、最低でも2カ所以上から相見積もりを入手しましょう。

資料請求サイトでは、国家資格や独自の審査基準をクリアした信頼できる優良施工店を紹介しており、見積書だけでなく無料でリフォームアドバイスなどもしてもらます。

サイトによって手順が少し異なりますので、とりあえず申し込みやすそうなところに、あるいはすべてのサイトで申し込んでみてはどうでしょうか。一般にしつこい勧誘はないそうですが、もし発生したら資料請求サイトに報告してストップしてもらえます。

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